朝食を抜くと太るのは嘘!!??(科学的根拠有り)
学校や世間一般の考えとして、「朝食を抜くと食欲がもっと増加するため太る」ということを効いたことがある方が多いのはないでしょうか。
その理由として
1朝食を食べない人ほど肥満が多いという統計が出ている
2食事をとらない時間が長いと、体が栄養をため込もうとする
といった主張が多いようです。
今回は「朝食を抜くと太る」についての研究を紹介していきます。
結論
朝食を抜くと総摂取カロリーが減り、ダイエットに成功する
「朝食を食べる人は健康で肥満が少ない」という論文はたくさん出ています。
・1988~1994年までのアメリカ人の健康データを調べたところ、朝食を抜く人ほど1に値の摂取カロリーが多く、肥満レベルも高いことが示唆された。
・2559名を6年間にわたって調査したところ、朝食を食べる人ほど体重を維持することが出来ていた
これらの結果だけを見ると、朝食を抜く=太るになりそうですが、これらの研究は観察研究なので、実際に人の体の変化というものを見ることが出来ていません。
ですので、可能性として、
・朝食を抜くような人は、健康に気を使っていない可能性が高いから太る
(生活習慣が悪い)
・朝食を抜く人は生活が乱れているので太る
というものが考えられます。
2010年の系統的レビューでは「朝食を抜く子供に肥満が多いのは確かだが、すべてのデータは観察研究なので、朝食をデブの原因だと推定すべきではないと示唆しています。
朝食を抜く=太る の実験は陰謀か?
2003年の研究は、朝食用のシリアルを販売しているケロッグ社がスポンサーだったそうで、また、2012年の研究ではクエーカーオーツ社が出資していたりしていました。
ですので、スポンサーの意見がどれだけ反映しているかはわかりませんが、少なからず、自社の不利益にならないようにしてしているかもしれないですね。
そこで、その答えを導き出す参考になるランダム実験を行った研究があります。
研究
今回の実験は2014年に行われ、283名を対象にしたものになります。
信憑性のあるランダムか比較試験で、もちろんどのメーカーもお金を出していません。
この実験ではまず、参加者を3つのグループにわけました。
1朝食に食物繊維が少ないシリアルを食べる
2朝食に食物繊維が豊富なオートミールを食べる
3朝食抜き
それぞれ朝食だけを変えて、その他の時間の制限はなしでした。
実験の期間は16週間で、終了後に全員の体重と体脂肪、コレステロール値、血圧などを調べたそうです。
結果
・体重が大幅に減ったのは朝食抜きのグループのみ
・朝食抜きグループは体重が平均で1.18kg減少
・シリアルグループは平均0.12kg減少
・オートミールグループは平均0.26kg増加
・安静時の代謝や血圧などは3グループとも差はなかった
・朝食抜きグループのみコレステロールの増加が見られた。
ただし、心疾患リスクは上がっていなかった。
つまり、朝食抜きグループが最もダイエットに成功していたということです。
研究者によると
朝食抜きグループは午後になっても食べ過ぎに走るケースが少なく、結果として総摂取カロリーが減ったそうです。
また1992年に52名を対象にした研究でも「朝食を抜く方が体重は減る」と出ていました。
ですので、朝食を抜くと体がため込んで太るの説は覆され、むしろ総摂取カロリーが減って体重が落ちるということになりますね。
結論
朝食を抜くと総摂取カロリーが減り、ダイエットに成功する
一個人の見解
今回の研究で学んだことは、論文に対して過信せず、その出資者(お金の流れ)を見ることによって信頼できるか否かが判断できるということです。
ですので、今後その視野を取り入れていこうと思います。
話は戻りますが、朝食を抜く「プチ断食」の効用について過去に記事を書きましたので、これも参考にしていただければと思います。
10rehabilitationsptjapan.hateblo.jp
10rehabilitationsptjapan.hateblo.jp
10rehabilitationsptjapan.hateblo.jp
参考文献
http://faculty.seattlecentral.edu/jwhorley/Breakfast_BMI.pdf
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/11836452/
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/20112153
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/24898236
http://ajcn.nutrition.org/content/55/3/645.short
https://yuchrszk.blogspot.com/